前回のブログは「CES Unveiled初出展。その舞台裏と挑戦の記録」でUnveiledの裏側をご紹介しましたが、今回は、初めての応募で受賞したInnovation Awards®(イノベーションアワード)についてご紹介したいと思います。

CES Innovation Awards®(イノベーションアワード)とは?
CES Innovation Awards® は、世界最大級のテクノロジー見本市「CES」において実施される、最も権威あるアワードプログラムの一つです。主催は米国の業界団体CTA(Consumer Technology Association)。毎年、世界中から数千件規模の応募が集まり、革新性(Innovation)、機能性(Functionality)、デザイン(Design)の観点から厳正に審査されます。単に新しい製品を評価するのではなく、市場にどのような新しい価値を提示しているかが問われる点が特徴です。受賞は、世界基準での技術力と完成度を証明するものとして高く評価されています。
https://www.ces.tech/ces-innovation-awards/

昨年のスケジュールは以下のとおりです。

日付イベント
2025年7月1日Innovation Awards 応募受付開始
2025年8月8日Early Bird(早期割引)締め切り
2025年8月29日応募締め切り(通常受付最終日)
2025年10月22日応募者への最終審査結果通知
2025年11月5日受賞者リスト(Honorees / Best of Innovation)一般公開
2026年1月4日一部製品の発表解禁(該当製品のみ)

ちなみにInnovation Awardsへの応募は無料ではありません。
有料なんです!

 2025年7月1日 から8月8日まで2025年8月9日から8月29日まで
一般料金カテゴリー提出ごとに799ドルカテゴリー提出ごとに999ドル
CES 2026出展会員料金カテゴリー提出ごとに399ドルカテゴリー提出ごとに599ドル

本当はEarly Bird(早期割引)で応募する予定でした。
しかし、さまざまな事情が重なり、結果的には締切ギリギリでの応募となってしまいました。
まずはアカウントを作成し、応募準備を開始。
Innovation Awardsでは「革新性」「機能性」「デザイン性」が評価軸となるため、製品の思想や完成度を伝える資料づくりが重要になります。
イメージ写真は最大5点までアップロード可能。
さらにプロモーション動画も提出できます。
写真や動画は必須ではありませんが、ここは妥協せず、できる限りの素材を用意しました。
応募書類も何度も推敲し、徹底的にブラッシュアップしました。
(応募資料にご興味ある方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。)

スペースワンで開発中のARIVIAについて

ARIVIA(アリヴィア)は、噴水・LED・自動航行機能を備えた水上ドローンです。ブイ型の自律制御デバイスとして、水上を移動しながら位置制御や演出制御を行うことができ、本体にはLED、制御可能な噴水、GPS、制御技術、音響再生機能などを搭載しています。複数台を連携させることで、水上空間における可視化や演出を行うほか、音楽や映像演出と連動した表現にも対応可能です。
ARIVIAは、エンターテインメント用途に加え、水辺や港湾エリアなどにおける水上空間の活用や安全性向上といった観点からも活用が期待されています。
都市の水辺、観光地、リゾート施設、プール、港湾・漁港、公園など、さまざまな水域での活用を想定しており、水上空間に新しい価値と選択肢を提供します。
https://ariviax.com/

2つのカテゴリーへ応募

数あるカテゴリーの中から、ARIVIAは

  • Drones
  • Content & Entertainment

最終的にはARIVIAと関連が強そうな上記の2つのカテゴリーで応募しました。

応募費用は合計1998ドル!
(応募画面からクレジット決済で支払可能です)

正直に言えば、CES2025に初出展した時点で一定の手応えは感じていました。
そのためCES2026では受賞の可能性も十分あるのではないかと考え、応募段階からUnveiled出展も視野に入れていました。

そして、運命の10月22日

2025年10月22日。
CTA(Consumer Technology Association)から2通のメールが届きました。
最初のメールは――

Dear MICHIHIRO KOBAYASHI,

It is our pleasure to inform you that the following product was selected as 'Honoree' in the CES Innovation Awards® Program for CES® 2026. 

Product name: 
       ARIVIA Water-Surface Light and Fountain Drone 
Product category in which the product received the Honoree designation: 
        Drones

This product demonstrated exceptional innovation in design and engineering, earning high evaluation scores from the judging panel within its designated product category. As a result, it has been awarded Honoree designation and joins an elite group of honored products. Congratulations on this accomplishment!

なんと、受賞しているではないか。思わず何度も読み返しました。

翌日、もう一通のメール

しかし翌日、もう一通の連絡が届きます。

Dear MICHIHIRO KOBAYASHI,
Thank you for your submission in the CES Innovation Awards® Program for CES® 2026. We regret to inform you that the following product was not selected as an honoree within the category as submitted below. 
Product name:  
ARIVIA Water-Surface Light and Fountain Drone
Product category in which the product was not selected as an honoree:  
Content & Entertainment
 
This year’s Innovation Awards Program welcomed a record-breaking number of product applications. We continue to be astounded by the products and technologies that come through the program. Products were carefully reviewed and scored by a panel of industry expert judges based on engineering and functionality, design, and innovation. Those designated Honoree and Best of Innovation represent the top scoring products across each product category. Please note that this year’s award designations are final, and all Judge evaluations and scores will remain confidential.  
If you are interested in viewing the products designated as Best of Innovation and Honoree, please visit CES.tech/Innovations on Nov. 6 when this year’s recipients are announced.  
On behalf of the Consumer Technology Association (CTA), we thank you for your participation and support of the industry and the Innovation Awards Program. We hope you will join us again next year. 

こちらはContent & Entertainmentカテゴリーでの不選出通知。
とはいえ、すでにDronesカテゴリーでの受賞が確定していたため、この通知についてはまったく気になりませんでした。

受賞後の流れ

受賞メールには、数日以内に製品申請ポータル内の受賞者フォームへ入力することなどを記したマニュアルが同封されていました。
また、主催者CTAによる正式発表(11月5日)までは情報公開禁止という注意事項も。
世界基準のアワードらしく、情報管理は非常に厳格です。

初応募での受賞

なにはともあれ、初めての応募での受賞は本当に嬉しい出来事でした。
今回のCES Innovation Awards®には、世界中から3,600件を超える応募が集まり、36の製品カテゴリーで審査が行われました。その中から受賞できるのは約370件のみという非常に高い競争率です。
2026年からはEdTech、Enterprise Tech、Filmmaking & Distribution、Supply & Logistics、Travel & Tourismといった新カテゴリーも追加され、AI、Digital Health、Sustainability & Energyなどの分野も急成長しています。

特に2025年比では、AI(+29%)ロボティクス(+32%)ドローン(+32%)と先端領域の応募が大きく増加しました。審査は革新性(innovation)、機能性(functionality)、デザイン(design)の観点から総合的に評価されます。国別では韓国が200件超、中国30件超、台湾10件超に対し、日本は7社(前年21社)という結果でした。この数字をどう捉えるか。

私は、日本企業にはまだ挑戦の余地と伸びしろがあると強く感じています。

CES Innovation Awards® 受賞者の特典について

受賞すると何があるのか。
正直に言えば、「トロフィーがもらえる」だけではありません。
(トロフィーの複製品も注文可能です。)

まず、“CES Innovation Awards Honoree”の称号を公式に使えるようになります。
ウェブサイト、プレスリリース、展示会パネル、製品資料など、あらゆる場面でロゴを使用できます。これは想像以上にインパクトがあります。

次に、CES公式サイトへ掲載されます。
(11月5日に一斉に公開されます。一部除く)


世界中のメディア、投資家、バイヤーが閲覧するプラットフォームに名前が載るということは、グローバル市場へのパスポートのようなものです。

さらに、CES会場内のInnovation Showcaseエリアで紹介される機会もあります。
ここは受賞製品だけが集められる特別な空間なんで世界中の方が受賞製品を見に集まってきます。

CES イノベーションアワードが集まっている特設のショーケースの様子

また、受賞者には専用マニュアルやPR素材が提供され、発表解禁日までは情報管理のルールも徹底されています。
世界規模のアワードらしく、運営は非常に厳格です。

そして実務的な話をすると、Innovation Honoreeの場合はUnveiled出展費用のディスカウント(800ドル)などの特典もあります。

しかし、私にとって一番の特典は別にあります。

それは――

これが、何よりも大きな価値だと感じています。

今後、CESに出展するみなさんも是非、Innovation Awards®へチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

まとめ

来年もARIVIAでCES Innovation Awards®に挑戦したいと考えています。ただし、同じ内容のままでは通用しないでしょう。Innovation Awardsは、単に完成度が高いだけでなく「進化」と「新しい価値の提示」を求められる舞台です。連続受賞を狙うなら、大幅なアップデートと明確な改善ストーリーが欠かせません。幸い、次の応募までまだ時間があります。ARIVIAをどこまで進化させられるのか。技術面だけでなく、ユーザー体験や市場への提案価値も含めて見直しながら、じっくり戦略を練っていきたいと思います。

P.S. 受賞のすべてが詰まっている応募資料にご興味ある方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。