こんにちは。スペースワン ドローン事業部のOoteyamaです。前編では、国土強靭化の流れを背景に、下水道点検が“人だけでは回りにくい時代”へ進んでいることを整理しました。後編では、現場でのロボティクス活用が「実証」ではなく「実装」に入っていることを、弊社のユースケースを抜粋して3つ短く共有します。
1. なぜ今ユースケースが重要か
特別重点調査をきっかけに、点検対象は増える一方で、人材・時間・安全面の制約は強くなっています。だからこそ現場では「どの機材で、どんな手順なら安全に・短時間で・報告に耐えるデータが取れるか」がより重要になっています。結論はシンプルで、“水中ドローンとクローラーの事例を知っていただく事”で市場での価値と役割が高くなってくると考えています。
2. 事例① 東京都内:長距離・滞水・カーブ管路を「上下流から」撮り切る

使用機体:CHASING M2 PRO MAX
オプション:300mケーブル/外部カメラ(特別アタッチメント)/マルチビームソナー/GoPro(バックアップ用として)
上流側から300m、下流側から200m撮影。
一気に撮れなくても上下流から入ることで範囲を網羅
撮影時間:1時間30分×2本
ポイント:水深1m以上・カーブ・長距離の条件では、空中ドローンは電波が届かないリスクがあり、クローラーは状況次第で重量や走行性が懸念になります。そこで水中ドローンの出番です。人が入らず、安全な場所から遠隔で撮影・確認できるのが強みです。

3. 事例② 新潟:水が抜けない放流渠を「非潜水で」点検
水中ドローン案件。
複数施設から河川へ放流される放流渠で、天面・側面の劣化状況を調査撮影。
水を抜けない/緊急浮上できる箇所がない条件のため、潜水はハードルが高い現場でした。そこで水中ドローンで撮影し、1施設あたり半日を複数箇所で実施。
ポイント:水中ドローンは、水を抜けない環境下で「調査を前に進める」ための現実的な選択肢になっています。


4. 事例③ 某地域:PIPETREKKERで撮影。さらに3D化して“見える化”

使用機体:PIPETREKKER A-200(ケーブル200m/耐水深50m/耐傾斜約40°)
埋設ヒューム管の調査で、「本来直線のはず」が埋設状況でどうなっているかを確認。
撮影映像から3Dモデルを生成し、状況を分かりやすく報告しました(調査:1日)。
ポイント:点検は“見た””撮影した”で終わらず、関係者が判断できる形に落とすことも大きなアドバンテージになります。3D化は報告品質、検討・判断速度を上げます。


まとめ
前編では「なぜ今、下水道点検が変わるのか」を整理しました。
後編では、現場での実例から、ロボティクス活用が“実証”ではなく“実装”として進んでいることをお伝えしました。
・滞水・カーブ・長距離:水中ドローンで安全な場所から遠隔撮影
・水が抜けない/潜水が難しい:ROVで人による非潜水化をし、調査の入口を広げる。
・埋設状況の把握・報告の高度化:映像データ→3D化で、判断材料を明確にする
スペースワンでは、CHASING/DeepTrekker/PIPETREKKERを扱う立場として、現場条件の整理→機材選定→運用設計→成果物イメージのすり合わせまで一貫してご相談いただけます。
「この現場は水中ドローンとクローラーどっちが向いてる?」という段階からでも大丈夫です。まずはお気軽にお声がけください。

