はじめまして!今年7月にスペースワンのドローン事業部に入社しました、市川です。
私には一つの大きな目標があります。それは、社内で一番モード1を上手に扱える人間になること。上司や先輩はモード1でもモード2でも自在に操れる高い技量をお持ちです。私も将来的にはそうなりたいですが、まずはモード1を極めたい。そんな想いで、日々練習に励んでいます。
FPVドローンは、ゴーグルを通してドローンの視点で空を飛ぶ、まるで自分が鳥になったかのような体験ができる特別な機体です。その圧倒的なスピード感と映像の迫力に魅了され、この世界に飛び込みました。今日は、FPVドローンの魅力と、私がモード1にこだわる理由についてお話しさせてください。
FPVドローンとの出会い
FPVドローン。「First Person View(一人称視点)ドローン」の略で、ゴーグルを装着してドローンのカメラ映像をリアルタイムで見ながら操縦する機体のことです。

初めてゴーグルを装着して飛ばした時の感動は、今でも忘れられません。視界いっぱいに広がる空、風を切って加速する感覚、急旋回した時の世界の傾き。まるで自分が本当に空を飛んでいるかのような没入感がありました。
入社してから約4ヶ月が経ち、毎日新しい発見と学びの連続です。まだまだ未熟な部分も多いですが、上司や先輩に支えられながら、日々成長を実感しています。
一般的な空撮用ドローンは安定性を重視し、ゆったりとした飛行が特徴です。それに対してFPVドローンは、スピード感と機動性が最大の魅力です。
私がFPVドローンにハマったきっかけは、DJI AVATA2という機体との出会いでした。
初めてゴーグルを装着し、AVATA2を飛ばした瞬間、世界が変わりました。まるで自分が小さくなって空を飛んでいるような、圧倒的な没入感。通常のドローンでは味わえない、ダイナミックな動きと視点の変化。加速した時の爽快感、旋回した時の世界の傾き。すべてが新鮮で、興奮の連続でした。
AVATA2は、FPV初心者でも比較的扱いやすい機体です。それでいて、FPVドローンならではのスピード感と機動性をしっかりと体験できる。この機体で練習を重ねるうちに、「もっと上手く飛ばしたい」「もっと色々な場所を飛んでみたい」という想いが日に日に強くなっていきました。
モード1との出会い、そして選択
ドローンの操縦方法には、主に「モード1」と「モード2」の2種類があります。
ドローンは2本のスティックで操縦します。左右のスティックに、それぞれ「上下の動き(スロットル)」「前後の動き(エレベーター)」「左右の動き(エルロン)」「回転(ラダー)」の4つの操作が割り当てられています。

世界的にはモード2が主流です。しかし、FPVドローンを飛ばしていくうちに、ある課題に気づきました。
FPVドローンは一人称視点のため、真横の情報がほとんどわかりません。つまり、真横に移動するのが非常に難しい。そこで、前進しながら旋回する、つまり「前後の動き」と「回転」を組み合わせて飛行する必要があります。
モード2だと、この2つの操作が左右のスティックに分かれています。でもモード1なら、前後の動きも回転も、どちらも左スティックに集約されます。特にFPVドローンのような高速飛行では、この違いが大きな差になると感じました。
さらに、モード1は国産機や農薬散布用の産業用ドローンによく見られる操縦方法です。将来的に業務の幅を広げていくことを考えると、モード1を習得しておくメリットは大きいと判断しました。
モード1で練習して後悔したこと
勢いでモード1に切り替えて練習を始めましたが、正直なところ、「これは失敗だったかも…」と後悔した瞬間がありました。
それは、ドローンの二等国家資格の修了審査を受けた時のことです。つい先日、なんとか修了審査を終えることができましたが、その過程は本当に苦労の連続でした。
修了審査には「異常事態飛行」という課題があります。これは、ドローンが想定外の動きをした時に、安全に対処できるかを試すもの。前後左右への繊細な操作を、冷静かつ正確に行う必要があります。
ここで、モード1の弱点が露呈しました。
モード2なら、前後左右の移動がすべて右スティック一本で完結します。指先の微妙な動きだけで、あらゆる方向への移動をコントロールできるのです。
しかしモード1では、前後の動きは左スティック、左右の動きは右スティックと分かれています。つまり、斜め方向に移動したい時や、細かい位置調整をしたい時に、両手のスティックを同時に繊細に操作しなければなりません。
普段は講習対応の合間に、一人で黙々と操縦練習を重ねています。修了審査に向けた練習も、基本的には自分との戦いでした。
何度も練習を繰り返す中で、何度も思いました。「モード2だったら、もっと楽だったのに…」
FPVドローンでは強みだったモード1が、この場面では明らかに不利でした。両手を使った複雑な操作に慣れるまで、相当な時間と練習が必要でした。上手くいかない操作を繰り返すたび、自分の選択が正しかったのか、迷いが生まれました。
「本当にこの道でよかったのか」
そんな弱音が頭をよぎったこともあります。でも、ここで諦めたら、きっともっと後悔する。FPVでの飛行のしやすさ、産業用ドローンへの対応力。モード1を選んだ理由を思い出し、歯を食いしばって練習を続けました。
そして先日、ようやく修了審査を無事に終えることができました。この苦労は無駄ではなかったと、今では確信しています。両手を使った繊細な操作技術は、どんな機体を扱う上でも役立つ基礎力になったからです。国家資格の取得はこれからですが、この経験は大きな自信になりました。
スペースワンで目指すこと
スペースワンのドローン事業部には、優秀な上司や先輩がたくさんいます。モード1でもモード2でも、どちらも高いレベルで操縦できる技量をお持ちです。
私はまだまだ未熟ですが、まずはモード1を社内で一番上手に扱える人間になりたい。そして将来的には、上司や先輩のようにモード2も習得し、あらゆる機体、あらゆる状況に対応できるパイロットを目指しています。
農薬散布や産業用ドローンなど、モード1が求められる現場で即座に対応できる。そしてFPVドローンの可能性を最大限に引き出す飛行技術を磨いていく。そんな強みを持った人材になりたいと考えています。
まだまだ未熟ですが、この道を選んだことに後悔はありません。これからも、モード1を極めるために全力で頑張っていきます!

FPVで撮りたい – これからの目標
FPVドローンは、空を自由に飛び回る夢を現実にしてくれる素晴らしい技術です。
そして私には、もう一つ大きな目標があります。それは、FPVドローンで臨場感やスピード感のある映像を撮影することです。
通常のドローンでは表現できない、ダイナミックな動きと迫力ある映像。建物の中を駆け抜けるような映像、風景の中を滑らかに飛び抜ける映像。FPVドローンだからこそ撮れる、見る人を圧倒する映像を作りたい。
モード1という少数派の道を選んだことで、修了審査では苦労しました。それでも、この選択を後悔していません。FPVでの飛行のしやすさ、そして産業用ドローンへの対応力。モード1には確かな強みがあるからです。
先日、二等の修了審査を無事に終えることができました。国家資格の取得はこれからですが、社内で一番モード1を上手に扱える人間になる。そしてFPVドローンで、人を魅了する映像を撮れるパイロットになりたい。お客様に「すごい!」と言ってもらえる映像を提供できる、そんな存在を目指します。
これからも、一歩ずつ、確実に。ドローン事業部の市川として、皆様に応援していただけるよう、全力で頑張ります!

