広告投資の成果をどう測る?商材に合わせた媒体選びのヒント

営業・企画部の吉田です!
販促イベントの現場に立っていると、お客様から「広告を見て来ました」「テレビで紹介されていたので気になって」といった声を本当によく耳にします。
広告や告知は来場動機に直結する要素ですが、実際に現場を観察していると「媒体ごとの効き方の違い」がとても大きいと感じます。同じ商品でも「折込広告で反応するお客様」と「Instagramで反応するお客様」は全く違います。つまり広告投資の成果は、媒体そのものの力ではなく、商材やターゲットとの相性で決まるのです。
今回は、従来からある媒体と最近のトレンドを整理したうえで、商材別にどの広告がマッチするのかを掘り下げてみたいと思います。

1.従来の主要媒体とその特徴

【折込広告(新聞チラシ)】
新聞購読率が下がっているとはいえ、まだまだシニア層や地域住民への影響力は健在です。特に食品や日用品の催事では「チラシを見て来ました」という声が多く聞かれます。地域に密着した商材ほど効果を発揮します。
【テレビ】
「テレビで紹介されていた」という事実がそのまま信頼感につながります。特に高価格帯やギフト系の商材では、「テレビで見たから買う」という購買行動が実際に確認できます。広域リーチが必要なときに効果的です。
【Facebook】
若年層の利用は減っていますが、40代以上では今も地域の情報源。特に「地元の情報グループ」に流れる投稿が拡散すると、限定的ながら強力な集客動機になります。

2. 最近の広告トレンド

【Instagramストーリーズ・Reels】
イベント直前の「あと3日!」「今日からスタート!」といった短期告知に非常に強い。若い世代は折込広告よりもこちらで来場動機を得るケースが増えています。写真や動画で“映える”商材との相性が抜群です。
【TikTok・YouTube Shorts】
 短尺動画の普及により、食品やイベントの雰囲気を伝える手段として主流化しています。若年層だけでなく30代以上も自然に視聴しており、思った以上に幅広いターゲットに届きます。
【LINE公式アカウント・LINE広告】
「明日からイベント!」という即効性のある情報伝達に優れています。シニア層も含め利用率が高く、地域を限定して配信できるため、折込広告の代替として注目されています。
【YouTube広告(地域ターゲティング)】
テレビCMより安価で、映像による信頼感を伝えられる手段。若年層〜中年層まで幅広く届き、「動画を見て雰囲気が伝わった」という声が多いのが特徴です。
【リスティング広告(検索連動型広告)】
ユーザーが「欲しいもの」を検索した瞬間に表示されるため、購買意欲の高い層に直結します。通販や比較検討型の商品と相性抜群。効果測定もしやすく、ROI管理に向いています。
【タクシー広告】
都市部の移動中に繰り返し接触でき、特にビジネス層・富裕層への訴求に強い。即効性よりもブランド想起力や信頼感の醸成に効果的。テレビの代替や補完として注目されています。

3. 商材ごとのマッチング例とその理由

【地元密着商品(漬物・地酒・加工食品など)】
→ 折込広告・Facebookグループ
 ⇒ シニア層は紙媒体への信頼が根強く、地域色の強い商品は「折込チラシを見て安心して来場」という行動に直結します。Facebookでは「地元産だから買いたい」と共感が生まれやすい。
【若年層向けスイーツ・ドリンク・“映える”商品】
→ Instagram・TikTok・YouTube Shorts
 ⇒若い世代は「行く前に写真や動画で確認」する傾向が強く、見た目の魅力を発信できる媒体で効果大。実際、Instagramに載せた商品写真を見て「これ食べに来ました」という声も多く聞かれます。
【高級肉・海産物・ギフトなどブランド商材】
→ テレビ・YouTube広告・タクシー広告
 ⇒「テレビで紹介された」というだけで信頼感が増し、購買につながるケースが多々あります。高単価商品ほど「信頼感」が購買のハードルを下げる要素になります。
また、タクシー広告ではビジネス層や富裕層に繰り返し接触できるため、ブランド力や安心感を重視する商材にマッチ。
【特売・季節限定・在庫処分品など即時性重視の商品】
→ LINE公式・折込広告
 ⇒「明日から3日間限定!」のような訴求はスピードが命。実際にLINEのプッシュ通知で来場が増えた事例もあり、緊急性を煽る商品と相性抜群です。
【体験型商材・イベント】
 → Googleリスティング
 ⇒「楽しそうだから行ってみよう」という心理を刺激できる。特に試食イベントは写真や動画で“体験の雰囲気”を伝えると反応率が上がることを実感しています。
【高齢者向け健康食品・惣菜】
 → 折込広告・テレビ
 ⇒SNSでは情報が流れてしまいがちですが、紙やテレビは「保存性」と「信頼性」があるため、シニア層の商品訴求には欠かせません。
【通販食品/サプリ/化粧品など】
→ リスティング広告・YouTube広告
⇒ 「悩み検索」から広告に直結。顧客のニーズが顕在化している分、購入率が高い。

4. 広告でやってはいけないこと

●ターゲットを曖昧にした広告出稿
 誰に届けたいのか不明確だと、ただのお知らせで終わる。
  例:若年層狙いの商品を折込広告だけで出稿する。
●情報を詰め込みすぎ
 日時・場所・特典・商品紹介を全部盛りすると逆に伝わらない。
 1つの広告で「一番伝えたいこと」を絞るのが鉄則!
●現場との連携不足
 広告で「試食あり!」と謳ったのに、現場に試食が用意されていない。 期待と体験がズレると、ブランド信頼を失う可能性が!
●効果測定をしない
出稿して終わりはNG。どの広告を見て来場したかを現場でヒアリング・記録し、次回へ活かす事が大事!
●短期的な反応だけに依存する
LINEや折込だけに頼ると即効性はあるが、ブランド浸透やリピートには弱い。
短期媒体+長期媒体の組み合わせが必要。

まとめ

広告投資の成果は「どの媒体が強いか」ではなく、「誰に・何を・どう届けたいか」で決まります。
同じイベントでも、商材やターゲット層によって効果的な媒体はまったく異なります。
営業企画部としては、こうした媒体特性とターゲットの関係を現場で検証し、広告を“コスト”ではなく“成果につながる投資”に変えることをミッションとしています。
今後も、現場での観察やデータをもとに「広告と販促のリアル」を発信していきます。ぜひ次回もご覧ください!