ドローン屋さんの海外旅行(後編)「ルールの中にこそ、自由がある」旅から学ぶドローン

こんにちは。スペースワン ドローン事業部の Ooteyama です。
前編では「ドローンは旅を豊かにしてくれる」という自慢話をしました(笑)
後編では、“安全” “ルール” “心構え”
そして、“なぜ私はドローンを推すのか”について深掘りしていきます。ここを読んでくださっている方のドローンライフの背中を、少しでもそっと押せるような内容になれば嬉しいです。そして今回の記事の導入として、まずは次のテーマからお話しさせてください。

1.「危なかった話」ではなく、“安全でいられた話”をしよう

悲しいかな、界隈でお話を聞くとこんな言葉を耳にしてしまうことがあります。

「この前ドローン落としちゃってさ(笑)」
「◯台墜落(水没)させている」
「ロストしたけど保険あったからセーフ!」
「よく墜落させているけど、その分経験がある」など
……全部ストレートに言わせてください。

それ、無知で危険な“下手くそアピール”です。
不慮のトラブルなら仕方ないケースもありますが、自慢でも武勇伝でもありません。“恥”です。

ドローンだからといって、特別に構える必要はありません。
基礎知識と経験がある人が、自在に扱える。
車も免許を取ったばかりの頃は運転が大変ですよね?
ルールの中で操縦するものは、基本的にすべて同じだと私は思っています。

2.インドネシア・バリ島の例

バリ島は個人利用のドローン飛行にはいくらか寛容な印象です。
前編でも触れたように、もちろんルールは存在します。
今回はタナロット寺院で正式に許可を得て飛行しました。
その許可や飛行までの段取りなどは前回ブログ
ドローン屋さんの海外旅行(前編)ドローンは”経験を増やし、旅を豊かにしてくれる”
https://spacexone.com/blog/2634/
をご覧ください。

3.アメリカの例

昨年・今年、私はアメリカ出張でもドローンを飛ばさせてもらいました。
その時の模様は福島ドローンスクールブログも合わせてご覧ください:https://fukushima-drone.com/news/20250114/

ドローンでメンバー集合ショット
広大なアメリカの大地

アメリカは “自由の国” ですが、ドローン運用はしっかりとルールがあります。
(1)FAA登録(操縦者・機体)はマストと思って
  ・250g(0.55ポンド)以上のドローン → 大体の機体はFAA登録必須
     登録サイト:https://faadronezone-access.faa.gov/#/

 ・登録番号を機体に貼付
 ・2023年9月以降は リモートID必須

 (2)一般飛行ルール
 ・目視内飛行
 ・高度400ft(約122m)以下
 ・有人機の邪魔をしない
 ・夜間飛行は許可必要

 (3)商用利用は Part 107 ライセンス必須
  趣味で飛ばす分には問題ありませんが、
  “少しでも収益を得る利用” ならライセンスが必要です。

 (4)飛行禁止エリア
 ・国立公園は全面禁止
 ・空港周辺は許可制
 ・州・自治体ごとの規制あり

アメリカは日本と同じくらい本当に細かい。
だからこそ、ルールこそ確認してクリアしておけば安全に飛ばしやすいと思います。

 (5)飛行エリア確認アプリ
  FAAに登録した操縦者・機体で飛行する際には、
  日本でいう DIPS のように、飛行場所の情報と連動した仕組みがあります。  私は、2024年:B4UFLY
  2025年:Air Aware(2025年にB4UFLY側で通報機能が見当たらず…)
  を使って飛行可能エリアの確認と飛行通報を行いました。

AirAwakeはAppストアでもGoolePlayでもDLできます。

Air Aware の便利なポイント
 飛行可能エリアかどうか即判定
 規制の有無を地図上で確認
 そのままアプリ内で飛行通報

海外では言葉も文化も違いますから、「何かあってから確認」ではなく、「飛ばす前に必ず確認」これが鉄則だと実感しています。

(6)ビビる情報。違反して捕まると罰が重い
事前にネットで調べただけでも、アメリカでは国立公園での無断飛行 → 罰金5,000ドル or 懲役6ヶ月
無許可飛行 → 罰金
重大事故 → 刑事罰
といった情報が出てきます。

海外でトラブルを起こし、大きな責任を負うのは本当にシャレになりません。
「知らなかった」では済まない世界なので、事前確認とルール遵守は必須です。

4.結論:ルールの中でこそ、自由は最大化する

旅先でのドローン撮影は、人生の視野そのものを広げてくれる体験だと感じています。
ただし、安全を無視した自由は「自由」ではなく「無責任」です。

ドローンは、 “安全の積み重ねの上に成立する、特別な自由” だと私は考えています。

5.スペースワンが重視する「人材育成」

ここは“ドローン屋さんとしての私”の想いです。
ドローンの自由は”安全 × 技術×経験”の上にあります。
だからこそ、私は「講習を受けてから自由を楽しむ」ことを強く推奨します。

● 空中ドローン(国家資格・更新講習)
● 水中ドローン(水中ドローン安全潜航操縦士)

福島ドローンスクール(本社・福島県郡山市)
https://fukushima-drone.com/

エアオーシャンドローンスクール東京校(東京都上野)
https://airocean.jp/

空も海も、学びこそすべてのスタートライン。
私もドローンの基礎はこれらの講習から学び・スタートし先輩方から継続的に教わり、サポートしていただきました。

スペースワンのドローン講習風景

6.まとめ “ドローンって楽しい!”と感じてほしい

最近は「実証」「業務」「社会実装」といった、“仕事としてのドローン”が注目されがちです。
ですが、私がドローンにのめり込んだ最初の理由はもっとシンプルで――
「使ってみたい!なんか楽しそう!」ただそれだけでした。
その“好き”が、海外での経験、水中撮影、講師、セールス、企画など、現在のすべての仕事につながっています。
そして旅先でドローンを飛ばすことは、「非日常の景色を手に入れること」であり、
「いつも以上に自分の責任と向き合うこと」でもあると考えています。
日本でもバリでもアメリカ関係なくでも、共通して大切だと思ったことなのはただひとつ。
ルールを知り、守ったうえで楽しむこと。
ドローンは、“安全の積み重ねの上に成立する特別な自由”を与えてくれるツールです。
だからこそ私は、「講習で基礎を学び、ルールを理解したうえで、思い切り楽しんでほしい」と心から思っています。
スペースワンでは、福島ドローンスクール・エアオーシャンドローンスクール東京校による空中ドローン講習・水中ドローン安全潜航操縦士講習など、
空も水中も“安全に楽しむための学びの場”をご用意しています。
もし少しでも「もっとちゃんと飛ばしてみたい」「講習を受けたい」「旅にドローンを持っていきたい!」と感じたら、どうぞお気軽にスペースワンへご相談ください。
ルールの中にこそ、いちばん自由で、いちばん楽しいドローンライフがあります。