こんにちは。スペースワン ドローン事業部のOoteyamaです。
ドローン業界で仕事をしていますと、ドローンは「業務で使う」「業務に更なる広がりを持たせる」などドローン=仕事のツール・技術。と言い切っているPRや広告が多く目にしますね。実際、社会においてドローンを当たり前の業務ツールにしようという動きですので当然なのですけど、その一方で友人からは「ドローンって難しいんでしょ?」「特別なものなんでしょ?」のような声を聞きます。
確かにそう思われると思いますが、正直個人的には何か違和感を感じています。
それは何かというと、ドローンの楽しさをどこか忘れられてませんか?ということ。
私自身、ドローンへの憧れがありスペースワンに入社し、業務で水中・空中ドローンに携わっていますが、やっぱり「好き」であるんです。
そういった経緯から今回は私のプライベートを交えた「ドローン+旅行」の楽しさについてお伝えできたらと思います。今回は旅行レポート中心。次回は、安全と学びについてふれればと思っています。
1.毎年訪れるバリ島との出会い

私が初めてバリ島を訪れたのは2015年。新婚旅行先を考えていた私たち。
妻は「海辺でのんびりしたい」、私は「山や森、世界遺産を見たい」。そんな正反対の希望の折衷案として見つけたのが「海も山も文化もある」バリ島でした。
そして訪れた瞬間、圧倒されました。
色彩、音、信仰、笑顔、そして海の青さ――すべてが心に響いたのです。
以来、毎年訪れるようになり、すっかり“心の帰る場所”になりました。
2.3年の空白と、ドローン屋としての再出発
2015年から通い続けたバリも、コロナ禍で3年間お預け。
ただただガスを抜く場所がなく、日々の業務に全力投球して過ごしました。
そして2022年、ようやく再訪が叶ったとき――私は“ドローン屋さん”になっていました。
再訪を計画していた時には揺るぎなく
「バリにドローンを持って行こう。」と思っていました。

空には DJI Mavic 3。
海には CHASING M2 S。
手には GoPro。
3種類の相棒を抱え、仕事では撮れない角度で、海と空を撮ってみたかったんです。
世界でも屈指の透明度を誇るバリ島の海なら、CHASINGの良い素材が撮れる。
とても心が躍りました。

3.妻に怒られた「2台持ってく事件」〜Cカード取得

出発前に妻へ「水中ドローン2台持って行きたいんだけど」と話した瞬間――
「え、どれだけ荷物増やすん??」と即ツッコミ(笑)。けれど、撮りたい気持ちは止まらない。
「なら、自分で潜ればいいじゃないか」と思い立ち、ダイビングのCカードを取得。
こうして、“水中ドローン屋”が“人間水中ドローン”になる日がやってきました。
4.バリの空撮
結論で言うと日本ほど厳しく制限されていないバリ島(インドネシア)
毎年ドローンを持っていきますが、商用でなく個人利用の範囲で小型の空撮機であれば特段申請・許可はいりません。
(※しかし空港周辺、私有地、文化財(特にお寺)は必ず確認を!)
2025年はバリ島でも有名なタナロット寺院を撮影できました!
世界遺産ではないものの、重要文化財なのできちんと確認。タナロット寺院では以下の内容で飛ばせました。
・許可料金の支払い(Rp.500,000=日本円で約5,000円)
・インフォメーションからの注意事項
①寺院の真上は飛ばさない
②周りの観光客への配慮
③ロストさせない(墜落させない)
たったこれだけ。



ただ、ドローン専用の離発着ポイントなんてないですし、世界的に有名な文化財ですし、人もたくさんいることから、ハンドリリース・キャッチは必須。周りへの配慮や気を配れる経験値がないと非常に危険ですので、しっかりと1人でこの辺りができるようになってからトライすべきですね。
5.水中ドローン”を”撮影
これだけが一般の皆様と違うところ。当然、水中ドローンを操縦して綺麗な映像の撮影もしてきました。
しかし私はドローン屋さん。機体”の”素材を撮影することを大きな目的にしていましたので、CHASING M2Sを潜航させて、人間水中ドローンOoteyamaがダイブするわけで結果ほぼワンオペで苦労して撮影できました。




仕事のドローン撮影は「決められた時間・構図・成果」が必須。
一方、旅での撮影は心の赴くままに。撮りたい時に感じた瞬間をそのまま切り取ることができます。
ドローンを“仕事のツール”から“感性の延長線”として扱うことで、新しい発想や構図へのチャレンジがストレスなく生まれたと思ってます。
講習の受講生の方にもよくお伝えするのですが「とにかく飛ばすこと・操縦すること」と言っている意味はここにあると思います。経験→仕事に生かせることは間違い無いです。
まとめ
旅で飛ばすドローンは、仕事での操縦とは違った自由を教えてくれます。
でも、その自由は“安全”と“技術”の上にしか成り立たない。
そして何より、業務でドローンを活用したい方は旅行に持参して撮影することは何よりの練習になります!
スペースワンでは、国家資格「無人航空機操縦士」の取得講習を本社(福島ドローンスクール)で定期開催しています。
また、東京の「エアオーシャンドローンスクール東京校」は団体講習・更新講習を承っています。
福島ドローンスクール:https://fukushima-drone.com/
エアオーシャンドローンスクール東京校:https://airocean.jp/
しっかり学んで、堂々と”安全に”飛ばす。ルールの中でこそ、自由が生まれる。
そんな想い含め、次回の【後編】では「ルールの中にこそ、自由がある(仮)」内容を組み込んでお話ししたいと考えていいます。海外への持ち込み・飛行・現地ルールなど、リアルな情報を情報発信したいと思います!
最後に
かつては「山へ行こう!」「もっと遠くへ!」とアクティブ派だった私が、今では「海沿いでのんびりしたい」と言うようになりました。
バリの魔法なのか、歳なのか…(笑)。
でも、ドローンが“感じる旅”を教えてくれたことは確かです。


