福島の新米を100%楽しむ!知っておきたい炊き方のコツと保存法

こんにちは、販売企画部のKatoです。
実りの秋を迎え、今年も福島県内各地から待望の新米が届く季節となりました。近年、お米の価格高騰が続き、家計への負担が大きくなっていることは私たちも心苦しく感じています。それでも、日本の食卓に欠かせないお米。だからこそ、本当に美味しいお米を、できるだけ多くの方にお届けしたいという想いで、今年も生産者の皆さんと力を合わせています。
ふくしま市場でも、新米の販売をスタートしております!
炊きたての新米から立ち上る香り、艶やかで一粒一粒がふっくらとした姿、そして口に含んだ時の甘みと粘り——新米ならではの特別な美味しさを、ぜひ今年も皆様の食卓でお楽しみください。

そもそも「新米」とは?

「新米」という言葉はよく耳にしますが、実は明確な定義があることをご存知でしょうか。

食品表示法により、収穫された年の12月31日までに精米され、包装されたお米のみが「新米」と表示できることになっています。つまり、令和7年産の新米を「新米」と呼べるのは、令和7年12月31日までということです。

新米が特別な理由

新米が特別とされるのには、しっかりとした理由があります:

  • 水分量が多い:新米は約15-16%と水分を豊富に含んでいます
  • 香りが豊か:収穫したての米特有の青々しい香りが楽しめます
  • 甘みと粘りが強い:お米本来の旨味が凝縮されています
  • みずみずしい食感:もちもちとした柔らかな食感が格別です

これらの特徴は時間とともに徐々に失われていくため、新米の時期は一年で最もお米が美味しい特別な季節なのです。

福島のお米が美味しい理由

福島県は知る人ぞ知る、全国有数の米どころです。福島のお米が美味しい理由は、この地の恵まれた自然環境にあります。

豊かな水源
福島県は県土の約7割が山林で、奥羽山脈や阿武隈高地など美しい山々に囲まれています。これらの山々から流れ出る清らかな雪解け水が、稲作に最適な軟水として田んぼを潤します。良質な水は、美味しいお米作りの基本です。

昼夜の寒暖差

福島県は内陸性気候の特徴を持ち、昼夜の寒暖差が大きい地域です。この寒暖差こそが、お米の甘みを引き出す重要な要素。日中にしっかりと光合成を行い、夜間の涼しさで栄養を蓄えることで、旨味成分がぎゅっと詰まったお米が育ちます。

生産者の技術とこだわり

そして何より、代々受け継がれてきた米作りの技術と、美味しいお米を届けたいという生産者の想いが、福島米の品質を支えています。

▲福島県只見町の田園(8月撮影)

新米と古米の違いを知ろう

新米の美味しさをより理解していただくために、古米(前年以前に収穫されたお米)との違いを見てみましょう。

項目新米古米
水分量多い(約15-16%)少ない(約13-14%)
香り強く青々しい控えめ
食感もちもち、ふっくらやや硬め、パサつき気味
甘み強いやや淡白
強い艶があるやや曇りがち
炊き方の水加減少なめでOK多めに必要

「古米=美味しくない」というわけではありませんが、新米ならではのフレッシュな美味しさは、この時期だけの特権です。

新米を美味しく炊くコツ

新米の美味しさを最大限に引き出すための炊き方をご紹介します。

新米の美味しい炊き方(※炊飯器の場合)

1. お米の計量
お米は正確にお米専用の計量カップで量りましょう。すりきり一杯が1合(約150g)です。お米の量を正確に量ることが、美味しいご飯を炊く第一歩です。
2. 洗米
無洗米の場合: 基本的に研ぐ必要はありません。気になる方は軽く水ですすぐ程度で大丈夫です。

普通精米の場合:

  • 1回目はお米が一番水を吸収するタイミングのため、軟水のミネラルウォーターを使用するのがおすすめです。このとき、かき混ぜずに、さっと素早く水を捨てるようにしましょう。
  • 水を変えて、手のひらでやさしく円を描くように混ぜるを2-3回繰り返します。水が完全に透明になるまで研ぐ必要はありません(少し白く濁っている程度でOK)。研ぎすぎると、せっかくの旨味成分や栄養が流れ出てしまいます。

ポイント: 新米は特にデリケートなので、力を入れすぎず優しく洗いましょう。

3. 浸水
この時も、軟水のミネラルウォーターを使用するのがなおよし!水の量は通常よりも少なめの180ml〜200ml(1合あたり)。浸水時間も夏場は30分程度、冬場は1時間程度でOKです。長く吸わせすぎると、お米が割れてしまう場合があるのでご注意ください。
4. 炊飯
炊飯器のスイッチオン。「新米モード」がある炊飯器なら、ぜひ活用しましょう。新米に最適な火加減と時間で炊き上げてくれます。ない場合は「早炊きモード」がおすすめです。

5.蒸らし
炊き上がったら、すぐに蓋を開けずに10分程度蒸らします。この時間が余分な水分を飛ばし、ご飯をふっくらさせます。
6.ほぐし
蒸らしが終わったら、しゃもじで底から大きくふんわりと混ぜます。釜の中の温度を均一にし、余分な水分を飛ばす大切な工程です。
7.完成
艶々でふっくらとしたご飯の完成です!炊きたての香りと、一粒一粒が立ったご飯の美しさをお楽しみください。まずはシンプルに、そのままの味わいを堪能するのがおすすめです。

お米の保存方

せっかくの新米、最後まで美味しく食べていただくために、正しい保存方法をお伝えします。

保存場所

冷暗所が基本

  • 温度が低く、直射日光が当たらない場所
  • 理想は冷蔵庫の野菜室(温度約5-10℃、湿度約70%)
  • キッチンの流し台の下は避けましょう(湿気が多いため)

保存容器

  • 密閉できる容器やジップロックなどの密閉袋
  • 酸化や虫の侵入を防ぎます
  • 米びつを使う場合は、こまめに清掃を

保存期間

  • 新米の美味しさを楽しむなら1ヶ月以内に食べきるのが理想
  • 春から夏にかけては特に劣化が早いので注意
  • 長期保存する場合は、小分けにして冷蔵または冷凍保存も可能

その他注意点

  • 高温多湿を避ける:お米の大敵です
  • においの強いものの近くに置かない:お米は臭いを吸収しやすい性質があります
  • 古い米と混ぜない:新米の風味が損なわれます

よくあるご質問

「お米を購入してから未開封のまま保存していて、数か月後開封したら虫が入っていた」というお問い合わせをいただくことがあります。私も虫が苦手なので想像するだけでゾッとします……。
お米は自然の農産物のため、精米の段階で取り除けない非常に小さな虫の卵が混入していることもあります。これらの卵は、保存環境(特に高温多湿)によって孵化し、成虫になることがあります。これはお米に限らず、穀物や豆類など、どんなに丁寧に管理していても完全には防ぎきれない自然現象です。
そして実は、お米の袋には意図的に小さな空気穴(通気穴)が開けられています。これは以下の理由があります:

  • 湿気の調整:お米の呼吸による湿気を逃がすため
  • 袋の破裂防止:気圧の変化で袋が破裂するのを防ぐため
  • 品質保持:密閉すると逆に品質が劣化する可能性があるため

この穴から、まれに小さな虫(コクゾウムシなど)が侵入することがあります。

虫の侵入・発生を防ぐには:

  • 購入後は密閉容器に移し替える
  • 冷蔵庫の野菜室で保管する(低温環境では虫の発生を抑制できます)
  • 開封後は早めに(1ヶ月以内に)食べきる
  • 唐辛子を一緒に入れる(昔ながらの方法)

ご購入後(特に夏場)は、密閉容器に移し替えて冷蔵庫で保管していただくことをおすすめいたします!

まとめ:今だけの特別な美味しさを食卓に

新米として楽しめるのは、収穫の秋から年末までのわずか数ヶ月間。この時期だけの特別な味わいを、ぜひご家族みんなで楽しんでください。
福島の豊かな自然と生産者の想いが詰まった新米は、毎日の食卓を豊かにするだけでなく、大切な方への贈り物としても喜ばれます。今年の秋冬は、福島の新米で特別な食卓を。
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